Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

Ian McEwan "the Cockroach"

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*とにかくすごい。あらゆる意味で*

ある日図書館の新着本コーナーにこの本はあった…。表紙にゴキブリ!(以下G)

もともとこのイアン・マキューアンという作家のことを変態に違いないと思っていたのだが、期待を裏切らない本だった。変態って文豪の証なのか!?だって川端康成とかとてつもない変態だから…。

この本はカフカの「変身」へのオマージュという事だったのでてっきりある男がある朝目覚めると虫になっていたんだろうなと思って読み始めたんだけど、なんだかさっぱりわからない。それでネットで調べたところ、全く逆だということがわかった。つまり、あるGがある朝目覚めると人間になっていたという話だったのです。作者のインタビューも読むことができて、それからは楽しく読めました。めでたしめでたし。時にはネタバレも必要かもと思います。

薄い本です。結構読みにくいから薄くてよかった。Amazonの書評に「空港で買って飛行機で読み終えた」と書いてあって、自分の英語力の無さを痛感するも、日本人だもん!と開きなおる。

イアン・マキューアンの本は日本でも人気なのかほとんどが翻訳されているが、この本はどうもまだらしいのは、タイトルのせいか?表紙のせいか?わからんが、そもそも売る気はあるのか?

作者が自国のEU脱退の憂さを晴らすために書いたらしいので、あまり売る気はないのかも。

Gが鏡を見て「うぇ!気持ち悪!」って思うのが笑えます。でもそういうものかも…美の基準って。

表紙の絵がほんと気持ち悪いので、ブックカバーがマストです。あと、家族からも嫌がられて、一切この小説の話は聞いてもらえなかったのも辛かったです。誰か読んでください。