Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"Daddy-Long-Legs" Jean Webster

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*玉葱を剥く*

久しぶりに読んでみた。

1度読んだらもうたぶん2度と読まない本と何度も読み返す本ってある。この本は、小二の時に初めて読んで何度読んだか分からない。ほんと私のバイブル?みたいな本です。

あまりにも有名な本だから、どんな話か皆さんご存知かと思います。孤児院で育ったジルーシャ・アボットが大学の学費を出してくれた匿名の紳士に書いた手紙でほぼ全編構成されているお話です。

この英語版も大学生の時に買って何度か読んだけど、今回読んで気づいたのは、「この単語なんだったっけ?」と思って調べた単語が悉く英検の単語帳に載っていたということで、意外とお勉強になるな…ということでした。対象年齢何歳くらい!?

そして、驚いた。だってこのブログ…ジュディの手紙の影響をもろに受けてるじゃん!? モノクロの下手なイラストとか…。わわわ、私ジュディになりたかったんだねー。そういうわけで、皆さんはジャービス・ペンドルトンのような仏の心で読んでいただけるとうれしいです。

Sandra Cisnerosという人の書いた「Eleven」という短編小説があるのです。ある女の子の11歳の誕生日の出来事を描いたものなのですが、その中で彼女が「歳をとるってどういうことか」ということについて書いた文章があります。ちょっと長いけど和訳してみます。

「11歳の誕生日の朝目が覚めて11歳だって感じるかと思うけどそうじゃない。目を開けても何もかも昨日のまま、ただそれが今日ってだけ。全然11歳って気がしない。まだ10歳みたい。そして、11歳である1年間が始まる。

何か馬鹿なことを言ってしまう日もある。そんなときは10歳の部分の仕業なのだ。怖くてママの膝に座りたくなる時は私の5歳の部分のせい。そして大人になった時、3歳みたいに泣きたくなっても大丈夫。ママが悲しくて泣かなきゃならない時にはそう言うんだ。たぶん3歳の気持ちになってるんだね。

なぜなら歳をとるっていうことは、玉ねぎとか木の年輪とか私の小さなマトリョーシカみたいにそれぞれの歳が次の歳の中に入るってことだから。」

これ読んだ時ピーンときた。なんだかいつも自分の上におばさんの着ぐるみを着てる感じがする。結構重い…。それで、子供の三者面談とか行った時も、当惑するのだ。

大人になるってそういうこと!?(たぶん個人差あり。)

時にはこっそり着ぐるみ脱いで、日向ぼっことかジルーシャごっことかする日があってもいいのではと思います。