Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"The Elevation" Stephen King

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*スティーブン・キング初心者の記録*

最近、スティーブン・キング原作の「死のロング・ウォーク」って映画が話題になっていた。そして、その原作が読書会のテーマ本になったりしていたけど、私には読めそうもない。だってデスゲームの話で401ページもある…絶対怖いやん!?

たまたま初めてレッスンを受けたオンライン英会話の先生がスティーブン・キングの本は全部読んだという人だったので、そんな話をしたのだった。

そしたら、その先生から「僕のおすすめは『シャイニング』。ハッピーエンドだよ。」と親切なお言葉を頂いたのだが、あーた、「シャイニング」よ!!

ドア(壁?)の隙間から覗くジャック・ニコルソンのあの顔を思い浮かべるだけで、恐怖に凍りつく。ひょえー。読めそうもない…。

しかし、これも何かの縁、と図書館に行きスティーブン・キングの本を物色。一番薄くて一番怖くなさそうな本を借りてきた。

それがこの本です。

って、のっけからネガティブな導入だけど、読んだら少しはどんな感じかわかるかな?と思って。

日本語のタイトルは『浮かびゆく男』。『コロラドキッド 他二篇』という本に収録されているらしい。

スティーブン・キングって色んな小説書ける人なんだろうね。多作だし。

この話はホラーでなくてファンタジー人情小説って感じかな。

舞台はアメリカ、メイン州。

スティーブン・キングの出身地でよく小説の舞台になるらしいよ。

スコットという、バツイチの中年男が主人公。彼はある日自分に起こっている説明不能な現象に気づく。それは、体重がどんどん減っていく、という事実。

「きゃー、羨ましい」って思うかもしれないけど、彼の場合、体積はそのままで体重だけが減っていく。脂肪も筋肉もついたままで、見かけは相変わらず太った中年男のままだ。オマケに不思議なことにどんなに重い衣類を来ていても、着ていなくても体重に変化はなく、ブーツや洋服だけを測ると目盛りは「0」を指すのだった。

まるで、重力が減っていくかのように…。

それで、隣に引越してきたメキシカンレストランを経営するレズビアンカップルと飼い犬のフンのことで揉めた後、彼は彼女達が町の人達から敬遠されているという事実に気づき始めて…。

アメリカ英語だし、人気作家だし、中編だし、読みやすそうだと思って読み始めたが、意外な落とし穴があった。それは、スラング!!!

簡単な単語ばかりで構成された文章なのにちっとも意味がわからない、という事案が多発した。もちろん辞書には載ってない。昔だったらお手上げだが、今の私には、文明の利器、スマホがあるのだ!むはははは。という訳で、調べつつ読んだ。

洋書多読のやり方として、単語の意味は調べない、というのが原則らしいが、私は結構調べる。そもそも英語ができるようになりたくて読んでいるのかさえ、もはや、もう、わからない。

簡単な本を読めばいいんだろうけど。

わからない単語をわからないまま読むのって、ナッツ入のクッキーをナッツを噛まないで食べてるみたいじゃない!?

私は咀嚼したいタイプ。

とはいえ、調べるのめんどくさくて、スルーする時もある。

途中から、わからない言葉が こんなにあるからブログに書くしかない!と思って記録し始めた。146ページの本なのに、メモった単語やフレーズの数は48 !全てがスラングという訳ではなく、新出単語もいくつかは含まれている。

せっかくだから、ここでいくつか面白い、使えそうなものを紹介したい。

 

steer clear=避ける

「 I used to steer clear of the bathroom scale, because these last ten years or so, I haven't been crazy about the news I got from it.」

(ここ10年ほど、体重計に乗って知らされる結果があまり気に入らなかったから、体重計を避けるようにしていたんだ。)

韻を踏んでいて、楽しい。

plum=うまい話

「Last month I landed a big job, designing interlocking websites for a department store chain. I won't go into detailes, but it's a plum.」

(この間、ある百貨店チェーン向けに、相互に連携するウェブサイトを設計するという大きな仕事をもらったんだ。詳しくは言わないが、うまい話なんだよ。)

limber up=準備体操する

「She was limbering up, first lifting one leg behind her and holding it by the ankle, then the other. 」

(彼女は準備運動をしていた。まず片脚を後ろに持ち上げて足首を掴み、次にもう一方の脚も同様にした。)

こういう、身体の動きを説明するのって難しい。英語でも、日本語でも。

 

それから、これは会話なんだけど。

"You hear the thunder?"

"Yes!"

"Gonna rain a bitch! Ain't this a day?"

"You bet your ass," Scott said, laughing, "Finest kind!"

 

「雷の音、聞こえるか?」
「ああ!」
「とんでもない雨になりそうだぞ。すごい天気だな」
「まったくだ」スコットは笑いながら言った。「最高だよ!」

 

 

まったく、なんのこっちゃですよ…。

難しい単語がわからないのと、簡単な単語でできた文章が理解できないのと、どちらが英語学習者へのメンタルダメージが大きいかというと後者だ。

君のゆく道は  果てしなく遠い〜♪

私の英語学習のテーマソング…絶唱!

でも、スラングはそれを使う地域も年代もグループも限られているので、絶対覚えないといけないものではないと考える。ドラマとかに出てきたら、うれしいって感じ。

だって、これから先私の人生で「You bet your ass!」って言葉を発する機会はほぼ100%やってこない。

という訳で、初スティーブン・キングでした。

この話のラストは意外な終わり方だった。ハッピーエンディングと言えるのか、よくわからない。人それぞれの宗教感とか人生観とかによって意見が分かれそうだから、読書会とかにも向いているかも。

アメリカのスラングや慣用句などに興味がある人は、スティーブン・キングを満喫できるのではないかと初心者は思った。

「シャイニング」は466ページだって。読んだら、一体いくつの、どんな言葉に出会えるか、興味はある。

 

本を読んで単語を集めることについては

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"The Memoirs of Sherlock Holmes" Arthur Conan Doyle

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*いつも別れは悲しいもので*

前回のブログを読んでくださった方は、私がなぜこの本を読んだか薄々察しがつくのではないかと思う。

なぜ、今、灼熱の日本で、英国ビクトリア朝時代の推理小説を読むのか?って言ったら大袈裟だけど、理由は至ってシンプルだ。

この本を読む前に読んだ"The Curious Incident of the Dog in the Night-Time" という本のタイトルが、「シャーロック・ホームズの思い出」という本の中の「白銀号事件」(英語のタイトルは"Silver Blaze")という短編小説に出てくる言葉からとられた、ということを知り、どういう話かな?と読んでみたくなったのだった。

そういうことはよくある。

本の中に、主人公が読んだ本だったり、主人公の好きな本として他の本の題名が出て来る。一般的になんと呼ばれているかは知らないが、私はそれを個人的に「本の中の本」と呼んでいる。

それで、「本の中の本を読む」というのは私のこよなく愛する読書活動のひとつである。

もし、本の中の本を読んだら、その本の中にもまた本が出てきて、その本を読んだら…という本のマトリョーシカ的入れ子構造が起こることって、ある?と妄想したりもするが、今とのところ実例はない。

そういう現象に遭遇した諸君は、速やかに本の探偵団本部に連絡していただきたい。「マトリョーシカ事件」として記録を残しておかねばならんよ、ワトソン君。

という訳で、この本は今更説明するもないほど有名な名探偵シャーロック・ホームズシリーズの2冊目。

初めてシャーロック・ホームズを読んだ時は、子供だった。

あまり沢山本を持っていなかったこともあり、同じ話を何度も読み、かなり影響を受ける。

ホームズみたいに人間観察をして、その人の職業や習慣などを推理することができないかと思った。やたらめったらジロジロ見てみた挙句、自分にはそんな才能がないことがわかり失望。単純な子供だったと思うが、きっと世界中にはそんな子供がごまんといるに違いない。

あの頃一番好きだったのは「赤毛連盟」!

大人になり、ベネディクト・カンバーバッチの「Sherlock」を見た時には「あれ?どんな話やったっけ?」と混乱して本屋に走った。

今回初めて英語で読んだ感想としては、思っていたほど難しくなかったということだ。

Kindleで読んだから(お値段なんと110円!著作権が切れてるため!?)辞書を引く必要がなかったせいかもしれないけど。

物語の舞台はビクトリア朝イギリス。なんだけど実際に出版されたのは1890年代…意外と現代だったのね。

ホームズ→ビクトリア朝→ディケンズ→難しい

みたいな勘違いをしていたので、すごく難しいんじゃないかと思っていた。

更に、「アメリカ版にあった短編が不倫という読者にふさわしくない内容を含んでいたため、イギリス版からは削除された云々…」いう事実から考えると、子供にも読める小説なんだと思う。

そのせいかわからないが、実は殺人事件は少ない。アガサ・クリスティみたいに人がバッタバッタと殺されない。窃盗とか、行方不明などの事件がほとんどで、この本にある11の事件のうち殺人事件は3つ。

怖い話がダメな人でも大丈夫だと思う。

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ドイルさんは、しかし、関係代名詞がお好きなのかな?それともこれはイギリス的傾向なのか。

こんなに関係代名詞whichを連呼してるので、ご紹介したい。

わはー。すごいよ。

 

It is with a heavy heart that I take up my pen to write these the last words in which I shall ever record the singular gifts by which my friend Mr. Sherlock Holmes was distinguished.

In an incoherent and, entirely inadequate fashion, I have endeavoured to give sone account of my strange experience in his company from the chance which first brought us together at the period of the "Study in Scarlet," up to the time of his interference in the matter of the "Naval Treaty"---and interference which had the unquestionable effect of preventing a serious international complication.

深い悲しみとともにペンを手に取り、友人シャーロック・ホームズ氏の類まれな才能を、私が記録する最後の言葉としてここに記す。

支離滅裂で、全く不十分な形ではあるが、私は彼との奇妙な体験を、初めて出会った「緋色の研究」の時代から、「海軍条約文書事件」――彼が問題に介入し、深刻な国際紛争を未然に防いだことに至るまで、いくらかでも語ってみようと思う。

 

 

そう、これは「ホームズ最後の事件」冒頭からの引用なのだ。

みんな知ってると思うので、ネタバレしても許されるかと思う。この本の最後の事件でホームズは宿敵モリアリティ教授と対決して、スイスにあるライヘンバッハの滝の中へと消える。

この、悲しみに溢れたワトソン君の書き出し…よよよ。

でも、シャーロック・ホームズについて考える時、いつも心に引っかかるのは、作者コナン・ドイルがホームズなんかもう書きたくないと思いながら、ファンや出版社の期待に応え、経済的事情もあり、ホームズ作品をいやいや書き続けていた、ということなのよ。だから、何となく、素直に喜んで読めない気がするのだった。

ワトソンが結婚して開業して少し疎遠になってたからといって、いきなり目の前に現れ、宿敵モリアリティのことを語りだすホームズ。そのモリアリティ出現の唐突さよ。

ドイルさん、どんだけホームズを始末したかったんかと思わんでもない。

なんだか急にスーパーヒーローみたいになってるホームズ、と思わんでもない。

しかしながら、結構面白く読めたのだった。

ドイルさん、いやいや書いてたけど、書いてる時はまあまあ楽しんでたんだと信じたい。

モンゴメリーもアンに飽きてたし、アガサ・クリスティもポアロにうんざりしていたんだから。それは売れてる作家によくある話なのかーもね。

ところで、最後のホームズからの手紙をワトソンが読む場面は、イギリス版「泣いた赤鬼」!って感じでよかった。

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あおくん=ホームズ説浮上。

それなので、支離滅裂だが、また気が向いたらホームズシリーズ読んでもいいなと思ってしまった。

ちなみにホームズファンのことをシャーロキアン、ワトソンファンのことはワトソニアンと呼ぶそうだ。

あなたはどちらですか?

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本の中の本たち(時系列)

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"The Curious Incident of the Dog in the Night-Time" Mark Haddon

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*犬は勘定に入れません(注)*

この本のタイトルを見て、「あ、犬のお話なんだ…読んでみたいな。」と思った犬好きの方々へ、注意。これは犬と飼い主の触れ合いに関する楽しうれしい話ではない。それどころか、初っ端から犬の死体!!!

期待を裏切って、す、すみません。

ヤングアダルト小説なのに、であ〜る。

その死体を発見したのが、この物語の主人公イギリスに住む16才の自閉スペクトラム症の少年。飼い主から犯人と疑われて警察に連行され、それがきっかけで犯人を探す探偵になることを決意する。

この本は、なんで買ったのか覚えていないけど、たぶんAmazonのおすすめだった。

私の読書傾向にはアルゴリズムも困惑気味なのでは?と思うが、色々な本を薦めてはくれる。ナイストライ!

2003年出版。日本語版のタイトルは
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』。

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最近こういう若者が主人公の小説多いな。それとも私が好んで読んでるのか…。神経多様性という言葉を近頃学んだが、"The Maid"も"Almond"もそうだった。

当事者の中には「安易にキャラとして小説で扱って欲しくない」とか「そんな簡単な話ではない」とか感じる人もいるだろう。だから、こういう主人公を描くのは難しいとは思うんだけど、私個人としては、こういう本を読んだ人が多様な神経の状態に苦しむ人のことに興味を持ったり少しでも学んだりできるのはよいことなのではと思う。

この作家は自閉症の人達と接する仕事をしていた経験があるという。主人公の気持ちとか感じ方が細かく書かれていて、「こりゃ大変だろうな…」と本人の気持ちになったり親の立場になったりした。

主人公のクリストファーは記憶力がバツグンすぎて、情景を写真のように記録する。

だから、例えば地下鉄の駅へ行った場面では、そこらじゅうの看板やら広告やら人々の服装やらの情報の洪水に囲まれて苦しくなったりする。

黄色が嫌いで赤が好きだから、黄色い食べ物は食べられない。黄色い食べ物に赤い着色をすればOKだけど、食べ物同士が接触していたら食べられない。だから皿の上に離して置く必要がある。

一日の予定が決まっていると安心する。逸脱するとパニックになる。数学が得意で大好きなのは答えが決まっているから。大学に行って数学を勉強したいという夢がある。

そんなクリストファーの思考が、コンマもピリオドも少ない、詳細な情報てんこ盛りの文章となっていて、彼の目線で世の中を見ることができた気がした。

I said that I wasn't clever. I was just noticing how things were, and that wasn't clever. That was just being observant. Being clever was when you looked at how things were and used the evidence to work out something new. Like the universe expanding, or who committed a murder. Or if you see someone's name and you give each letter a value from 1 to 26(a=1, b=2, etc.) and you add the numbers up in your head and you find that it makes a prime number, like Jesus Christ(151), or Scooby- Doo(133), or Sherlock Holmes(163), or Doctor Watson(167).

僕は自分が賢いわけではないと言った。ただ物事のありのままの姿に気づいていたというだけで、それは賢さとは違う。単に観察力があったというだけのことだ。賢いというのは、物事の現状をよく見て、そこから得た証拠をもとに何か新しいことを導き出すようなことだ。例えば、宇宙が膨張していることを見つけたり、殺人犯を突き止めたりすること。あるいは、誰かの名前を見て、それぞれの文字に1から26までの数値を割り当て(a=1、b=2など)、頭の中でそれらを足し合わせて素数になることを見つけるようなことだ―「Jesus Christ(イエス・キリスト)」(151)や「Scooby-Doo(スクービー・ドゥー)」(133)、「Sherlock Holmes(シャーロック・ホームズ)」(163)、「Doctor Watson(ワトソン博士)」(167)のように。

 

 

クリストファーは素数が大好きだから、この本の章は1、2、3…という順番ではなく、素数である。1、3、5、7…。

だから、途中で自分が何章読んだのだかよくわからない。はは。素敵だ。

クリストファーはシャーロック・ホームズも大好きなので、この本のタイトルはシャーロック・ホームズの短編「白銀号事件」の中の言葉から引用された。

イラストや図形や数式も多く、読者を退屈させない遊ひ心に溢れていて、楽しく読めた。

ただ、この殺犬事件の犯人とその動機に関しては、私としてはあまり納得できていないんだけど。

未だに「ぇぇ〜!?」という感じだ。

読んだことある人がいたら、ぜひ感想をお寄せください。

犬を殺すなんて、許せん……。アニマルポリスはどこ行った?

イギリスに住んでた頃、「アニマルポリス」というテレビ番組をよく見ていた。イギリスでは、RSPCA(英国立動物虐待防止協会)という団体が動物を虐待した人を告訴したりできるのだ。その歴史は古く、幼児虐待が問題視されてなかった頃から存在していたらしい。「子供より動物だったんだぜぃ。」とジョークのネタにする人がいるほど。

という訳で、犬が好きな人にはあまりおすすめしないけど、数学が好きな人は楽しめそうな本です。

巻末にはなんと数学問題のおまけ付き。

(ちなみに、私は「うぎゃっ!」と本を閉じた…。)

 

(注)今回のブログのタイトルは「ボートの三人男」という小説のサブタイトルから拝借しました。

 

ニューロダイバージェントな主人公の話といえば(時系列)

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"Japan's Cultural Codewords" Boyé Lafatette De Mente

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*Why Japanese people?*

今年も6月がやって来て、私は日本語を勉強中の外国人をいろいろなところに引率する夏のバイトをしている。

この方向感覚ゼロの私にみんななんの疑いも持たずぞろぞろとついて来る!いいのか?!

モーゼやジャンヌ・ダルクはこんな気持ちだったのだろうか…。自分に与えられたパワーに恐れおののくが、海も割れなければ勝利も導けず、ただ目的地に無事たどり着き心底安堵するのだった。

というわけで、6月は私にとって自分の国や文化を外側から見る季節…だから図書館でこの本を見た時思わず借りてきたのだろう。

去年の6月も"Wrong About Japan"という日本旅行記を読んでいた…わかりやすいぞ自分。しかし、こうやってブログを書いているからこそその傾向に気づけるのだ。ありがたい。

この本は、戦後からずっと日本に住んでいるアメリカ人によって書かれた。233語の日本語のキーワードを挙げて、その単語の意味や使用法、文化的歴史的背景などが書かれている。AからZまで。どんなラインナップかというと、

揚げ足

論う(あげつらう)…………って読めたかな?

愛想笑い

相槌

垢抜けした

諦めが悪い…

などなど。

時々「なるほど、そう解釈するか。」と思ったり「それは、どうでしょうか…?」と思ったり。もう今は余り使われない単語や知らない単語もあって勉強になる。

そもそも、日本人って余り理由を考えない民族なのではと思う。英語を勉強して、スピーキングの試験などを受ける時、まず戸惑うのは「意見を述べたらその理由も述べなければいけない」ということじゃないかな。普通に暮らしていると理由なんか考えない。「だってそうなんだもーん!」だ。

西洋文化は根拠を求める。

それは異文化と共生するすべなのか。

この作者も日本に来た時、日本で暮らすとき、何故まみれになったのだろう。

厚切りジェイソンも言ってたな。

「Why Japanese People!」

これは、そんな疑問についてひたすら考えた人の記録と言えるかもしれない。

日本女性の魅力について語る時の作者の熱量にはちょっと引いてしまうが…。

そういうわけで、勉強にもなったし興味深い本だったのだが、なんせストーリーがない。辞書を読んでいるようなもので、なんつーか、グルーヴ感がなく、読むのに時間がかかった。

読んでいる途中で唯一私がグルーヴを感じたのは、時代劇ファンの作者が「遠山の金さん」について説明した箇所。

One chambara TV series popular for years featured a high city official with a large floral tattoo on his upper right arm and shoulder, and who had a secret life as a playboy/crime-fighting hero.

The storyline of each segment in the series was always the same. Encountering a murderous gang when in his playboy guise, the hero would best the lot in a grand sword ―clanging finale―always after displaying his huge tattoo early in the fight. After soundly thrashing the gang by knocking them out or rendering them helpless with the back of his sword (he was not authorized to kill them), the hero would disappear from the fight scene just before the local samurai police arrived, and then reappear in the next scene in his real identity as the local magistrate, sitting in judgement over assembled gang.

During the hearing, witnesses would be called in to testify against the bad guys, but it always came down to the word of the witnesses against the baddies, who would boldly begin to shout, "Proof! Proof? Where is your proof?"

Just when the gang appeared to be getting the upper hand with their shouts, the kimono-attired, very formal and correct hero would suddenly begin to shout back at them in the guttural vernacular of the streets. Then with a great swish of his elaborate kimono, the hero would bring his right arm and shoulder out of his beautiful costume in an equally grand flourish, revealing his tattoo in all of his glory, and yelling something like, "You cretins remember this, don't you!" The shocked gang members would suddenly realize that the magistrate ans the notorious playboy who had defeated them were one and the same person. Their shocked expression would then dissolve into resignation, and they would kowtow incomplete submission.

長年人気を博したチャンバラテレビシリーズには、右腕と肩に大きな花の刺青を入れた高官が登場し、その裏ではプレイボーイ兼犯罪撲滅ヒーローという秘密の顔を持っていた。

シリーズの各エピソードのストーリーはいつも同じだった。プレイボーイ姿で殺人集団と遭遇したヒーローは、戦いの序盤で巨大な刺青を見せつけた後、剣戟の末に集団を倒す。殺す権限はなかったため、剣の背で殴り倒したり、身動きが取れなくしたりして集団を徹底的に叩きのめした後、地元の侍警察が到着する直前に戦闘現場から姿を消し、次のシーンでは地元の奉行としての正体を現し、集まった集団を裁く。

審理中、悪党たちに不利な証言をするために証人が呼ばれるが、結局は証人の証言と悪党たちの言葉が争点となり、悪党たちは「証拠!証拠?どこにあるんだ?」と大胆に叫び始める。

ギャングたちが叫び声で優勢になりかけたその時、着物をまとった、いかにも礼儀正しく上品なヒーローが、突然、街の俗語で叫び返す。そして、豪華な着物を大きく翻し、右腕と肩を美しい着物から堂々と突き出し、タトゥーを誇らしげに見せつけながら、「お前ら、覚えてるか!」と叫ぶのだ。驚いたギャングたちは、自分たちを打ち負かした役人と悪名高きプレイボーイが同一人物だったことに気づく。彼らの驚きの表情は諦めに変わり、完全に服従してひれ伏すのだった。

 

 

な、長くてすみません。

読みたい人のみお読みください。

あらすじ説明上手だなー。英語で言うとこんな感じなのか。子供の頃「遠山の金さん」見てたなー、とそこだけは前のめりで読みふけった。

たまには時代劇もいいかもね。早送り多用してしまいそうだけども。

youtu.be

それから、233語の中で、言葉オタクである私の一番のお気に入りの言葉は「昼行灯」!

「昼間に灯した行灯のようにぼんやりとした役に立たない人」のことらしい。

遠回しな表現がかわいい。

どちらかというと、私もかなりな「昼行灯」ではないかと思う。「昼行灯」と見せかけて実はできる人物という場合もあるが、実際には行灯というのはぼんやりした明かりだから夜もそんなに照り輝かない。

そういうぼんやりした感じで、かといって暗くもなく、目立たないのもいいのではと考える。

なんだか日本情緒だ。

英語の本を読んでいるのに、自分の中の日本的な部分が滲み出して来るのが不思議でおもしろかった。

 

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"A Gentleman in Moscow" Amor Towles

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*バック・イン・ザ・U.S.S.R*

先日「イエスタデイ」という映画を観た。

ビートルズがいないパラレル・ワールドの話。

公開前に映画館で予告を見て「絶対見に行きたい」って思った映画だったんだけど、Amazonプライムで無料で見ることが可能だと知ってからもしばらく寝かせておいて見る…というこの時差は一体なんなんだ?

その間実に6年間!その間、コロナとかいろいろあって時が流れたのだった。

一種の積読か?

そもそも単純脳の私は、映画館で予告編を見ると全ての映画が傑作に思える。先日「羊探偵団」を見に行った際にはスパイダーマンまで「面白そう。絶対行きたい!」と思った。

家に帰ると素面に戻る。映画館マジック。

そういうわけで、ビートルズの歌の如く、私はソ連に行って参りました。(もちろん本の中で)

youtu.be

この本は読書会の課題本だった。

結構なボリュームで462ページもあり、字も小さめなので、読書会の日程が決まってなかったらもっと時間がかかっていたかもしれない。

物語は1922年から始まる。ロシアの伯爵だったロストフは、革命政府から軟禁刑を言い渡される。場所はモスクワの高級ホテル。ホテルから一歩でも出たら射殺されるのだ。

因みに伯爵は英語で一般的にcount、イギリスではearlというそうです。

まず、ソ連に関する知識がない。

子供の頃アニメ「アタックNo.1」のソ連選手の攻撃がすごくて、風船で必死に練習していた。練習すればできるようになると思っていたのだろうか。それも風船やし。わからんが、それくらいの知識(?)

それなのに今でも「ロシア」と言おうとして「ソ連」と言ってしまうことがたまにある。

それで、図書館から「ソ連の歴史」という、写真や絵がたくさーん載った本を借りてきて並行して読んだ。

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ジョージ・オーウェルの「動物農場」を読んだことがあるので、「この人があの豚さんかー。」と思いつつ、ソ連の歴史の本を読んだ。

とても一遍では理解できそうにない…ということがわかった。

本の話に戻るが、だから、話の大部分はホテルの中で起こる出来事について語られる。

タイトル通り、主人公は紳士であるからして、感情をあまり表に表さない。いつも飄々と楽しげだ。

何も悪いことをした訳ではないのに、自由を奪われ運命に翻弄される。それを甘んじて受け入れる。good loser であるということも紳士の条件なのかと思う。

選挙に当選しなかったからと言って「不正だ」などとは決して言わない。試合に負けたら笑顔で握手するのだ。

私の好きな英単語「reconcile」のことを思った。

マリー・アントワネットのことも思った。

彼女の罪は何だったのだろうか。

無知だということは殺されるほどの罪なのか。

ホテルの中で展開する物語はいささかこじんまりしている。

でも、この作家は日常の細かい出来事を描くのが上手で、そういう鮮やかに描かれた日常生活のひとコマを読むのが一番楽しかった。

これは伯爵がお裁縫を学ぶ場面から。

Who knew that there was such a plethora of stitches? The backstitch, cross-stitch, topstitch, whipstitch. Aristotle, Larousse, and Dideroty―hose great encyclopedists who spent their lives segmenting, cataloging, and defining all manner of phenomena― would never have imagined that there were so many, and each one suited to a different purpose!

こんなにも多くの種類のステッチがあるなんて、誰が想像できたであろうか?バックステッチ、クロスステッチ、トップステッチ、ホイップステッチ。アリストテレス、ラルース、ディドロ―生涯をかけてあらゆる現象を分類、整理、定義した偉大な百科事典編纂者たち―でさえ、ステッチにこれほど多くの種類があり、それぞれが異なる目的に適しているとは想像もできなかっただろう!

 

 

このように、文章は結構回りくどい(伯爵だからね)。そして、物語はあまり動かない(ホテルの中だからね)。

ホテルの中で30年以上もの年月が経過する。

だから、読み続けるのには少し忍耐を要する。

「この話、このままこの調子で終わるのかな〜?」と、諦めかけた最後の最後で突然、伯爵が活動を開始する!そして!

ネタバレをしたくないので、後は読んでください。462ページ読み続けてよかったと思える結末が待っています。がんばって読み続けた努力は報われる。

少なくとも私は近年稀に見る読後の満足感を得られた。

歴史の本を読んで、スターリンはあんなにたくさん人を殺したのに、伯爵はなんで優雅に生き残ってんだろ?と思わんでもない。

フィクションです!

それもおとぎ話的な。

翻訳もあります。タイトルは「モスクワの伯爵」。

 

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この本でreconsileという言葉を覚えた。

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ロシアといえば

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"The Burnout" Sophie Kinsella

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*追悼、そして、鳥化と更年期

他の人はどうか知らないけど、私の場合、本を読みながら笑うと言ってもニヤニヤするだけのことが多い。「わはは」と笑うことってそんなにないんだよね。

でも、この本を読んでて何度も爆笑してしまって、すごいなと思った。従って、公共交通機関内で読むことはあまりおすすめできません。

ソフィー・キンセラの本は英語でも日本語でも何冊か読んだことがある。所謂 chic lit というジャンルの作家の中では有名な人だ。

知らない人もいるかもしれない。chic lit というのは若い女の子達が好んで読むような小説のジャンル名。

何故かイギリス(or 英語圏?)では女の子達が鳥化される気がする。ducky、dove、birdって会話の中でdarlingみたいな意味の呼びかけで使われてるのを見かけるし「hen party」は結婚式の前にやる女子会のことだし…。

因みにhenには「うるさい女」という意味もあるらしい。

なぜに女は鳥なのか?

チュンチュン。

その辺に詳しい方は情報をお寄せください。

ソフィー・キンセラの小説の主人公達は性格がよくて、なんだか有り得ない失敗をやらかしたりしてかわいい。大抵はてんやわんやの末にはハッピーエンドが待ち受けているので、安心して読めるし、読んだ後明るい気持ちになれる。

そういう訳で、今回も読みながらまたこの人の本を読みたいなと思った。読むならどれにしようかと思った。そして、Google検索して知ったのは、彼女が昨年末に亡くなっていたという事実。

闘病中だったそうだ。まだ若かったのに…と、かなりショックを受けた。もう新しい本が出版されることはないんだ、と思う。

今ある本を少しずつ読んで行きたい。

一番人気のShoppaholic(お買い物中毒の私)というシリーズは、ちょっと、主人公が買い物しすぎて、気の小さい私はドキドキするので、それ以外から読みすすめる予定。

心よりご冥福をお祈りします。

さて、前置きが長くなりましたが、この小説はのっけから主人公がパニック状態。

仕事が忙しすぎて、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ…ぎゃぎゃぎゃ!時間も余裕も友達と遊ぶ時間もなくて、部屋は散らかり部屋の観葉植物も私生活も枯れ果てて、あれやこれやで壁にぶつかり(比喩でなく文字通り)頭を負傷し病院に搬送され、医者から3週間の休養を言い渡される。

診断はタイトル通りの「燃え尽き症候群」。

燃え尽きて…滅!ってちょっと今思いついたから使ってみた。はは。

あの今流行っている(もう、少し旬を過ぎてしまった?)歌のタイトルがすごくて、頭にこびりついてしまっている。言葉の魔力を思い知る。

本の話に戻る。

それで、季節は冬なんだけど、主人公は子供の頃毎年夏に訪れていた海辺の町へ保養に出かけることになる。

海は彼女を癒すことができるのか…というお話。

冒頭に述べた通り、笑いあり。勿論ロマンスあり。

笑える箇所は沢山ある。

例えば、ストーリーに関係ないところでは、主人公サシャと脳を更年期に占領されているおばさんパットとの会話。

 

'I will just say one word,' says my Aunt Pum, coming in with three cups of tea. She pauses meaningfully. ' Menopause.'

Oh my God. Save me now. Pam recently became a menopause coach and she's obsessed. 'I don't think it's the menopause,' I say politely. 'I'm only thirty-three.'

'Don't suffer through denial, Sasha.' Pam gazes at me earnestly. 'Maybe you're perimenopausal. Are you having hot flushes?'

'No,' I say patiently. 'But thank you for asking about my body temperature every time we meet.'

'I make your body temperature my business, my love,'Pam says impassionedly, 'because nobody talks about menopause! Nobody talks about it!' She looms around the room as though disappointed the sofa hasn't shared its menopause symptoms.

「一言だけ言わせてちょうだい。」と、叔母のパムが紅茶を3杯持って入ってきて言った。彼女は意味ありげに少し間を置いて、「更年期よ。」と言った。

ああ、もう。助けて。パムは最近更年期コーチになったばかりで、更年期のことばかり考えている。「更年期じゃないと思う。」と私は丁寧に言った。「まだ33歳だから。」

「否定ばかりしないで、サーシャ」パムは真剣な目で私を見つめた。「更年期移行期かもしれないわ。ホットフラッシュはある?」

「ない。」と私は辛抱強く答えた。「でも、会うたびに私の体温を気にしてくれてありがとう。」

「あなたの体温を気にするのは私の仕事なのよ。ねぇ。」とパムは熱っぽく言った。「だって、更年期について話す人なんていないじゃない!誰も話さないのよ!」彼女は、ソファが更年期症状を訴えてこないことにがっかりしたかのように、部屋の中をうろついている。

 

 

お陰で更年期という単語を覚えた。

私の周りではみんな「更年期」のことを合言葉みたいに話しているけど…イギリスでは違うのかな。

更年期の症状のその多彩なことよ!更年期はあらゆる問題を起こし、そのためあらゆる問題を更年期のせいにすることも可能なのだ。

更年期コーチって職業、初めて聞いたけど。日本にもいるのかな?

残念ながら、この本はまだ翻訳されていない(2023年出版)。翻訳されるといいな。

映画にしても面白そうですよー、と誰にともなく主張してみる。

このような軽ーい、明るーい小説は世の中に必要だ。暗い世の中にこそ必要だ。

以上、楽しい読書でした。

 

ソフィー・キンセラの本

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"The War with Grampa" Robert Kimmel Smith

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*あの人に読ませたい*

パッと見ノーマン・ロックウェルが描いたようなイラストの表紙がかわいくて、図書館でジャケ借りしてきた。子供の本で薄くて読みやすそう。

1988年出版のアメリカの本。f:id:Bookeater:20260423132115j:image

よくよく表紙を見ると、「まもなく映画化される」的なことがかいてある。

だから図書館にあったのか…。

しかし、なぜこの本を今映画化するのかと思わんでもない。

調べたら確かに映画になっていた。

邦題は「グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告」(2020年)。

ロバート・デニーロがおじいちゃん役らしいけど、映画はなんだか酷評されており、見るかどうか迷う。

主人公ピーターは10才。

パパとママと妹と暮らすピーターの家へおじいちゃんが引っ越して来ることになった。おばあちゃんが亡くなって元気がないおじいちゃん。

おじいちゃんが大好きなピーターはうれしかった…おじいちゃんにピーターの部屋を譲らねばならないということを知るまでは!

結局お父さんとお母さんに説得されてしぶしぶ屋根裏部屋に移ったピーターだったが、友達のすすめもあり、おじいちゃんと断固戦うことを決意する…。

物語は主人公ピーターが書いた作文という形をとっている。

ピーター曰く、

I like to read stories that have lots of chapters that are short. Because it makes the book go faster and you always can find your place. So you can bet my story is going to have a bunch of teeny-tiny chapters.

ぼくは、短い章がたくさんある物語を読むのが好きだ。そうすると本がサクサク読めるし、いつでも読みかけのところを見つけられるからだ。だから、ぼくの話もすごく短い章がたくさん詰まったものになると思ってていいよ。

 

 

…これって、いつも私が書いてることじゃん。

小3男子と気が合うのだった。

そういうわけで、この本はとても読みやすい。

それに、妹や友達の話がかなり笑える。

ピーターにはスティーブとビリーという友達がいる。スティーブは背が高く勉強が大好きで、覚えたての難しい言葉を使いたがる。スポーツが得意なビリーは小さいけど15回も懸垂ができる。ピーターは普通のいい子。

彼らはいつも誰かの家で遊んでいるのだが、彼らの間には暗黙のルールみたいなものがあって、それが面白い。遊ぶ時は、その家の子の好きなゲーム(モノポリーとか)を必ずすることになっている。それは持ち主の子が好きで得意なゲームだからで、その子が絶対に勝つことになっている…。何となくわかるな、そういうの。

1988年てそんなに昔じゃない気がするけど、世の中の変わりようがすごいよね。

今どきこんな小学生いるんだろうか。

宝物は野球ガードだよ。

こんな子供達がまだいるといいな。

こんな本を読む子供がいるんだろうか。

いるといいな。

大人はみんなそう思うのか、表紙の裏にはアメリカ中の児童文学賞の名前が列挙されている。

子供の頃、夏休みになると毎年「課題図書」が本屋に平積みになっていて、親と本屋に行って本を買ってもらおうとすると半強制的にそれらの中から一冊を選ぶ羽目になり、読書感想文を書かされるのだった。いや、本を買っていただいてありがたいんですけどね。

しぶしぶ読んでみると意外と面白かったりするんだけど、私が買いたい本とは違う毛色の本である場合が多く、読書感想文を書くのも夏休みの終わりまで後回しにしていた。

今、こうやって誰にも頼まれないのにせっせと読書感想文を書いているのは、誰にも強要されないからなのだろうか。

タイトルにはwarという強い言葉が使われているが、2人の戦いはお互いへのリスペクトと愛情が感じられるかわいらしいもので、争い事が苦手な私でも全然抵抗なく読める。

おじいちゃんが言う。

"The only time you have to fight a war is when someone attacks you. Then, and only then, you have a right to defend yourself. You got that?"

「戦争をしなければならないのは、誰かが攻撃してきた時だけだ。その時、そしてその時だけ、君には自衛する権利がある。分かったか?」

 

ピーターが言う。

"Maybe this is how wars get started and just go on and on. Your enemy does something bad to you, so you do something worse to him. Then he gets you back and you get him back and the whole thing gets bigger and bigger and meaner and meaner and in the end someone drops a bomb. Isn't that the way it happens?"

「戦争って、こうやって始まって、どんどん続いていくものなのかもしれない。敵が自分に何か悪いことをしたら、自分はもっとひどい仕打ちをする。そうすると敵も仕返ししてきて、自分も仕返しする。そうやってどんどん規模が大きくなり、どんどん残酷になって、最後には誰かが爆弾を落とす。戦争って、そういう風に始まるんじゃないの?」

 

 

うんうん。

これは少し古めだけど、アメリカの作家が書いた、全米の大人達が子供に読ませたい本のはず…。

なんでこんなことになっちゃってるんだ?

そろそろ何とかしてほしい。

あっちの国のあの大統領と、そっちの国のその大統領と…何人もいるというのが恐ろしい事実だが、この子供の本を読んで反省して欲しい。

作者がこの本を書いた意図はどこかでこの台詞を使いたかったからなのかもしれないとさえ思った。

子供の本、ぐんぐん頭に入ってくるなぁ。

無理せず読めて楽しい。私の英語年齢はちょうどこのくらいなのかもと思う。

その事実も受け入れつつがんばりたい。

 

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