Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"Soulmate Equation" Christina Lauren

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*数字に憧れる*

この本はKindleで読みました。

旅行先で手持ちの本を読み終わったから、購入したんだけど、本屋に行かずにどこででも本が買えるってなんかちょっと感動。荷物も増えない。kindleって旅行向きなのかなと思った。そこそこ重さはありますが。

まぁ、軽いロマンス小説です。軽いロマンスいーっぱいある。星の数ほど。その中からどうしてこの1冊を選んだか…。それはひとえに数字への憧れに他ならない。

主人公の職業がstatistitianで、なんか数字を調べてマーケティングみたいなことをやってるのですが、よく分からんけどかっこいいなと思って。それでシングルマザーで恋愛とは縁のない生活をしていて、遺伝子情報マッチングアプリでありえないほど相性の良い数字が出た相手と、さぁ本当に上手く行くんでしょうか?という話です。「科学は嘘をつかない」って科捜研の女は言ってます…。

私自身は絶望的なほど数字に弱い。物の値段が覚えられない。値段の相場もわからない。友達から「これ○○円だった!安くない?」と言われても正直よく分からんけど、「おお、すごい!」とかとりあえず言っとく。「お金に困ってない自慢」かと誤解されたりするからわかった振りしてるけど、いや、ほんとわからんのよ…。子供の誕生日に百均で考え込んだ挙句間違った数字の蝋燭を買ってきたこともある。瞳をキラキラさせて素数について語ってみたいが、全く興味がなく「あっ、数字ですねー。」とか思うだけだ。

それで、数字に強い知的な主人公の小説を読むと、理数系ぶる事が可能だ。逆に「行間が読めない」気分も味わえる。ほんとは行間ガンガン読める。

最近そういうタイトルの小説が目につくのはそんな理由なんだろうな。「Love quotient」とか「Love hypothesis」とか。根拠の無い印象として、読む必要のないような恋愛小説を読んでる人ってだいたい文系じゃないのかと思う。偏見です。

愛を数学的に解明できるのか!?みたいなのが流行っているのかとも思う。主人公の女性は勉強ばかりしてオシャレにあまり興味がないけど美しい…!みたいな、メガネを外したら美女!みたいなのもありがちな展開。ありがちだけど嬉しい展開。ヒーローも身長195センチ超イケメンだけどこれまで恋愛に興味なかった…みたいなありえない展開。ありえんけど楽しいからまぁ許す。

ディズニーランドに行って「あの〜、ねずみって四足歩行だと思うんですよー。」って言う人はいないと思う。フィクション読む時は騙される気満々で臨みましょう!

最近はルッキズムとかLGBTQとかジェンダーフリーとか性的同意とか色々配慮すべき問題がありまして、多様な恋愛小説を創造するのもなかなか大変かと思う。そういう意味でこの小説は結構ちゃんとしてるなーと思った。