Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"Paris for One and Other Stories" Jojo Moyes

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*老いなのか?体質なのか、何なのか?*

1年に1度か2度はやってしまうのである。

図書館に行き本を借りてきた。

最近アメリカの本ばかり読んでたから、イギリスの作家の本を探して、あまり難しくない軽〜いのがいいと思って、この本を読み始めた。

3分の1ほど読んだところで、「?」となる。

私、この本読んだことある?

でも、どういう結末だったかは全く覚えておらず、とりあえず最後まで読む。これは短編集だったから、結果として他の話も全部読んだ。

こういうことが時々起こるのだが、これは個人的なことなのか、それとも誰にも起こることなのか。

わからないが、例えそれが推理小説だったとしても、犯人は最後まで全く検討もつかない。脳はまっさらな状態だ…どーゆーこと?と思う。

アガサ・クリスティ原作のドラマも好きで何度も同じものを見るのだが、いつも犯人がわからない。原作も読んでいるのに、だ。

これは一体得なのか損なのか。1粒で2度楽しめているのか。

でも、覚えてないってことはたぶんどーでもいい(私にとっては)本だってことで、どーでもいい本を何度も読む。しっかり覚えている良い本は1度しか読まない、という悲劇がここに生まれている。

アガサ・クリスティの本はどーでもよくはないんだが、好きすぎて読みすぎてでも全部なんとなく似てるから何がなんだかかんだかカオスなのか。

ひとつだけ言えるのは、英語の本に限っては、このブログを書き始めたから、今後このような失態を繰り返すことはなさそうだということだ。

めでたしめでたし。

ところで、この本もハッピーエンドです…これってネタバレ!?

ロマンス小説の90パーセント以上(統計に基づかない肌感覚の数字)はハッピーエンドだから、どうかお許しください。逆に不満足な結末だとムッとすることもある。

ボーイフレンドとパリへ行くはずだったのに、ドタキャンされるというこの上ない惨めなオープニングだが、ほら、パリは素敵な街、女の子に魔法をかけるのよ。オーシャンゼリゼ(シャンゼリゼ)…ってまぁもうわかりきったパターンだけど、楽しけりゃいいんです。そういう軽い感じを期待する人の読む軽い読み心地の小説。そういうものも必要だ。全部の本が「罪と罰」みたいだったらそれはそれで辛かろう。

同じ作家の「Me Before You」というタイトルの小説が原作の映画を観たことがある。号泣。ラブコメかと思って軽い気持ちで見て騙された。ラブもコメもあるにはあったが悲しすぎた。それで、絶対その本は読まないつもり。

やっぱり、ロマンス小説はハッピーエンドを約束してほしい。それが陳腐でも構わない。悲しい結末の素晴らしい小説より素敵な結末のどーでもいい小説の方がいい人もいればそんな気分の時もある。

そういう意味ではこの小説を何度も読むのは正解なのかもと思わないでもない。ハッピーエンドにより普通すぎたことが結末も覚えてなかった原因かもしれないと思いたい。