Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"Owl at Home" Arnold Lobel

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*おいしいのかな⁇*

エルビスサンドイッチってご存知ですか?エルビスにとっては「おふくろの味」だったそうですが、パンにピーナッツバター、ジャム、バナナ、カリカリのベーコンを挟んでトーストしたものです。ジャムがストロベリージャムだったという説とブルーベリージャムだったという説があります。どちらにせよ、ジャムとバナナとベーコン!?うぎゃぎゃ…と思ってしまう。ピーナツバターとジャムとバナナはたぶん大好きな組み合わせなんですけど。ベーコン合うのかな…。でも、怖いもの見たさじゃないけど一度は食べてみたいと思っている気になるメニューです。

この本はネイティブにとっては本をを読み始めたくらいの子供が読む60ページくらいの本です。

作家のアーノルド・ローベルの1番有名な本はたぶん「がまくんとかえるくん」じゃないかと思います。日本でも小学校2年生の教科書に載ってて、お手紙をめぐるがまくんとかえるくんの話。読む度に「なんでかたつむりに手紙預けたん?」って笑えるけど、2人の友情にほろりとするめちゃめちゃかわいいお話です。

こちらは息子も大好きなふくろう君のお話。ふくろう君が家の中で繰り広げるドタバタ騒ぎをユーモラスに描いています。

どうしてこの本を読んだかというと、このブログにも書いた「Normal People」という本が原作のドラマを最近見てみようかな〜と考えていて、たぶん泣く。泣くのやだけど、もしふくろう君みたいに、泣いても涙をポットに溜めてお茶を入れようと想像すれば笑えるから悲しくないかなと考え始めたら止まらなくなり、日本語は家にあるのに英語版をAmazonにて購入してみたというこ訳です。

そういうバカみたいなことを頭の中でぐるぐる考えている毎日。ふくろう君の中になんとなく自分を見い出している今日この頃です。

ふくろうくんはある日「今夜は涙のお茶をのもう」と思ってポットを取り出して次々と悲しいことを思い出し涙を溜めていきます。

その「悲しいこと」の数々がほんとくだらなくて笑える。「ちびた鉛筆!」とか、そんなことでおいおいと泣けるものなのか!?しかし、涙は順調にたまっていき、それで涙が十分溜まったら「さてお茶をいれよう」ってスンと泣き止んでお茶を煎れ始めるという、そのビジネスライクな泣きっぷりがかっこいいです。

最後に「涙のお茶はちょっとしょっぱいけどいつもおいしいな。」って言うのですが…涙のお茶、飲んでみたくないですか?まあまあ気持ち悪いけど。昔、一時期、どういう訳か大流行してた「自分の尿を飲む健康法」というのがあったのを思い出し、うぇ〜と思ったり。尿は絶対いやだけど涙は少し試してみたい。なぜならなんだか詩的だから。

というわけで、世の中の一度は味わってみたいものに関するお話でした。