Bookeater's Journal

洋書の読書感想文

"The Uncommon Reader" Alan Bennet

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*読書会のすすめ*

毎週木曜日洋書を読む読書会に参加している。みんなで一冊の本を少しずつ読んで行くんだけど、同じ話でも人によって受け取り方も違うし、一人で読むと流して読む本もじっくり精読できる。本と関係ある話もない話もいろいろできて楽しい。日本で読書会というと参加者全員が違う本を持って来て紹介し合うものが多いのはなぜだろう。

読書会、始めてみませんか?

という訳で、この本はその読書会で読んだ本です。

以前日本語で読んだことがあり(邦題「やんごとなき読者」)、面白い話しだなと思っていましたが、英語で読むと、簡単な単語で書かれているんだけどよくニュアンスがわからないといった文章が多くて、薄いけど読みごたえあります。いいことか悪いことかはわかりませんが、最近わからなくても平気になってきたっていうか…いろいろ考えてわからなくてもまぁいいかと思います。気にしてたらきりがないよ!伸び代無限大!そういうプラス思考で行きたいです。

英国女王エリザベス二世が(実在の人物をフィクションの主人公にしている所がすごい)、ある日宮殿の傍で移動図書館に出会ったことをきっかけに読書に目覚め、その事が彼女の生活に変化を与えていく…みたいなお話です。女王って大変だな…。フィクションなんだけど、読んでるうちに本物の女王の話みたいに思えてきてかなり混乱する。本物の女王はどうかわかりませんが、宮殿には味方もいれば敵もいるみたいで、悪役的人物も出てきますが、滑稽に描かれているので憎めません。シニカルなイギリスユーモアたっぷりの本です。

この女王様が哲学的というか深イイ名言をたくさんお吐きになるのです。例えは「I think of literature as a vast country to the far borders of which I am journeying but cannot possibly reach.」(文学とは、そこに向かって旅してるけどおそらくたどり着けない遠い国境への広大な国土のようなものだと思う。)

ん?うーん。考えさせられます。旅はつづく…。続けましょう。

字も小さくありません!(最近文字の大きさは読書の上で結構重要です。)